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マジセミ「米国におけるオープンソース最新活用状況」セミナーレポート2 - ご質問とその回答 -

4月19日に開催しましたセミナー「米国におけるオープンソース最新活用状況」では、セミナーに関連した様々なご質問を頂きました。前報ではセミナーの概要をお伝えしましたが、今回はセミナー及びその後これまでに頂いた代表的なご質問とその回答をご紹介します。尚、セミナー当日使用しましたプレゼンテーション資料はマジセミのセミナー開催報告ページからダウンロードできます。

ご質問とその回答

OSSライセンス関するご質問と回答」

1. セミナーで使った強いコピーレフトとはなんですか?
  弊社では以下のように分類しています。

* Strong Copyleft(強いコピーレフト)  
    全ての派生物に対して課すことができ。最初の作成者がほとんどの権利をもちます。
    代表的なライセンスはGNU General Public License(GPL)です。

* Weak Copyleft(弱いコピーレフト)
    派生した著作物のうち全てがコピーレフトライセンスを引き継ぐわけではありません。
    例えば、代表的なライセンスGNU Lesser General Public License(LGPL)の場合、このライセンスをもつOSSを利用して作成したプログラムとリンクする他ソフトウェアに対しての制限はありません。   

* Permissive
    上記以外、商用ソフトやインハウスソフトウェアを指します。  

尚、英語版Wikipediaにも簡単な説明があります。ご参照ください。

2. ライセンス違反の訴訟は誰が原告か?
  著作権所有者やそれを代行する個人、あるいはフリーソフトウェア財団(FSF)のような組織が代行して原告になることがあります。

3. GPLライセンスに違反した場合どんな賠償責任があるか?
  訴訟の内容によって異なります。訴訟の目的は、全ソースコードの開示を求めるものや製品の販売中止を目的としたもの等様々です。
  例えば、2007年にHarald Welte氏がSkypeGPL違反で提訴した例では、Skype側に該当するOSSを使った電話機の販売差し止めが認められました。
  2010年頃までのOSS係争事例は、下記の情報処理推進機構IPA)のレポートに詳しくまとめられています。ご参照ください。
   「OSSライセンスの比較および利用動向ならびに係争に関する調査

OSS全般についてのご質問と回答」

1. ユーザがオープンソースを活用する背景は?
  一般にオープンソースを活用するメリットとして以下の項目があげられます。

   ・マーケットへの展開の速さ
   ・イノベーション
   ・ライセンス無料
   ・アクセスが容易
   ・堅牢なコミュニティ
   ・ベンダーロックインからの解放

  OSSは最新のテクノロジーをライセンス料なしで利用できるため、マーケットへ素早く展開できます。多くのユーザにとってこれらは大変魅力的です。
  大手ベンダーをはじめ多くの企業にとってもOSSを利用することは大変魅力的ですし、セミナー資料でも述べていますが、実際98%のミッションクリティカルなアプリケーションでOSSがつかわれています。

2. 日本のユーザはベンダーロックインを嫌っている? 安心を得るためにベンダーに頼っているのでは?
  はい、ご指摘の通り製品の信頼性や安定運用を重視し実績のあるベンダー製品を好まれるユーザはいらっしゃいます。OSS脆弱性や他の技術的問題はユーザ自身で対応しなければならないというリスクがありますので二の足を踏んでおられるユーザも多いと思います。とはいえ、一般論としてベンダーロックイン、つまりメーカや動作環境による制限はない方がよいというユーザが多いことも事実です。ローグウェーブは、OSSを使いたいが技術サポート・脆弱性コンプライアンス等のリスク対応が難しいと思われている企業様にOSSサポートサービスを提供しております。

「ローグウェーブのOSSサポートに関するご質問と回答」

1. 数多くののOSSをサポートするエンジニアの数は? また各OSSがバージョンアップを繰り返すのでcatch-upが大変ではないか?
  現在OSSサポート専任スタッフはセミナーでご紹介したメンバーを中心に十数名程度です。弊社のOSSサポートサービスは、お客様の環境で実際に発生した問題解決のお手伝いをする”Break&Fix”型です。ご質問の内容や深刻度は様々ですがお問い合わせ件数はそれほど多くありませんので、現在はこれらのメンバーで対応しております。
  弊社ではサポート可能なOSSのアップデートや脆弱性情報は常にフォローしており、サポート契約を結んでいるお客様には定期的なレポートをお送りしています。 メンバーは非常に高い専門知識を持ちかつOSSが大好きなエキスパート達ですので嬉々として情報収集にいそしんでいます。

2. OSS組み合わせトラブルはバージョンによって異なるが、お客様と同じ検証環境で再現させて対応するのか?
  常にお客様の環境とバージョンを再現して対応しているわけではありません。   お客様から質問を頂いた時、まず担当者はその問題に関する情報を収集し、もしソリューションが見つかればお客様に連絡します。テスト環境が必要な場合でも、まずは問題を再現することが重要ですので、必ずしも最初からお客様と同じ環境を構築するわけではありません。経験や知識が豊富なエキスパートである担当者は、問題の本質を効率よく見定めソリューションをご提供するように心がけ日々の対応を行っております。

OSS関連資料」

OSSの魅力とリスク・OSSを管理する必要性
ローグウェーブソフトウエアのOSS関連ブログ
ローグウェーブの企業向けOSSサービス

編集後記

セミナー開催後一ヶ月が過ぎ、セミナー資料はどなたでもダウンロード可能となりました。ぜひご覧いただければと思います。
本セミナー及び弊社OSSサービスに関するご質問は弊社のWEBサイトよりお問い合わせください。

ローグウェーブソフトウェア 齊藤