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Raspberry Piを企業環境で

大人気のハードウェアRaspberry Pi(ラズベリーパイ)について、おなじみAndrew Pomponioが2回にわたって書いた記事をご紹介します。

Raspberry Piを企業環境で

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Raspberry Piは英国ラズベリーパイ財団(Raspberry Pi Foundation)によって管理され、わずかクレジットカードの大きさと2Aの電気で動作します。最新版はMicroSDカードをハードディスクとして使い、USBやEthernetポート、1Gメモリと64bit ARMV8コアが搭載されています。BluetoothWifiも使えます。わずか5~35ドルでこれらの機能を使うことができるのです。

趣味の用途で使われることが多いRaspberry Piですが、安価でデスクトップより省電力であるため、企業環境でさまざまに使うことができます。記事で具体的な製品名と共に紹介されているのは、ペネトレーションテスト用のKali Linuxを使ってUSBからの侵入テスト(Pen testing)、Wifiの動作モニター、社内ヘルプ用のチケット管理、システムモニター、会社のロビーで宣伝用スライドを回す、ネットワーク共有のプリンタサーバやトラフィック監視、VPNなどの社内ITシステムなどさまざまな用途に使える、ということです。ホストマシンが不要であるため、仮想マシンを使うよりさらに安価で省エネです。

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パート2では従来のラックにマウントされたシステムからの移行方法やRaspberry Piクラスタの負荷分散方法などが紹介されています。Raspberry PiにはRaspbian Liteというイメージがあり、ラズベリーパイ財団によってサポートされています。このイメージはUbuntu同様Debianベースのディストリビューションですが、最近CentOSRaspberry Piのモデル2と3向けにARM版を作成しました。ただ、Ubuntu版に比べてCentOS版には多少問題があるとのことです。

Webサーバ起動

このRaspbian Liteをコマンドラインで制御することでWebサーバとして使うことができます。 同じサブネット上に複数のOSイメージを置き、WebサーバとしてApache/NGINXを通常の運用環境と同様に設定します。ラズベリーパイには空冷用のファンがないため、自前で設計する必要があります。具体例がyoutubeにあります(その1その2)。

なお、ARMとブレードサーバーは異なるため、単にイメージをクローンしてインポートする、といった簡単な仕組みはありません。本格運用する前にどのくらいの負荷をさばけるかどうかのテストも重要です。Apache benchのようなツールを使うとラズベリーパイ閾値を見つけやすくなります。

DNSLDAPのような軽いサービスをラズパイに担わせることもできますし、mod_proxy_balancerやmod_cluserのようなモジュールをつかって、必要なときに必要なだけのノードを使うための環境を作成することもできます。

人気のDockerやPuppet用のマスターホストとして使うこともできます。HypriotOSの開発チームによるDockerとラズパイを設定する記事があり、PuppetについてもStandard Outにやや古い記事があります。クラスタビッグデータ解析を行うためにApache Sparkを設定する時にはこの記事が役に立ちます。

まとめると、ラズベリーパイは費用対効果の高い趣味用のハードウェアですが、古き良きオープンソースを使い創造性を持ち合わせている組織ならエンタープライズ用途にも多くの可能性を見いだせる、ということです。

編集後記

いかがだったでしょか、ラズベリーパイには日本語による説明記事も豊富にあります。ちょっとした便利機能からセキュリティまで、いろいろ実用的な用途に対して安価ですぐに始められるのも魅力です。それにしてもこの高機能なおもちゃの周りに非常に豊かなオープンソースの環境が構築されていることにあらためて驚かされます。残念ながら英語のみの提供ですが、ローグウェーブ OpenLogicアーキテクト達によるオープンソースについての様々な話題をオンデマンドwebinarでお楽しみいただけますのでぜひご覧ください。

ローグウェーブ セールスエンジニア 柄澤(からさわ)